〜田植えのはじまり〜 「おいしい」とは何かを考える。

こんにちは、太陽を浴びると元気になっちゃう隊長です!

GWは、海に浮かんでカヤックばかりしていて紫外線を浴びまくり☀︎ カラダを作るのは食事じゃなくて、実は太陽なんじゃないかって思う日があります。(そんなことはないのだけどね)

 

田植えのはじまり。

私たち INAKA PROJECT のファームでも今年の田植えが始まった。

メンバーのみんなが、田んぼ・お米にしっかり向き合っているのがわかる。そんな1枚。

 

学べる田んぼ

ここ、さいたまでの田植えは何年目だろうか。

私が、この場所に出会って初めて田んぼに足を踏み入れたのは、まだ小学校で働いていたとき。その頃の教育現場の中で疑問に思ったこと、それは食に対する教育の少なさだった。私たちは食べることで生かされているのに、こんなにも食べ物が豊かな国で生きているのに・・・って。

そう気付いて、「じゃあ、学校の先生では教えられないリアルでの食育をしよう!」と思ったのだ。田んぼって、学校以上に学べることがたくさんあるんじゃないかって思ったのだ。

 

五感をフルに使って田んぼを感じる

田植えーーーの前に、こうやってカラダで田んぼを感じてもらう時間を作っている。

 

”代かき” とは名ばかりの、盛大などろんこアソビだ。いっぱい飛んで跳ねて走って・・・田んぼにも人間にもいい(と思っている)!素足で初めて田んぼに入る時のぬるっとした感触って ”気持ちわるーい” って思うかもしれないけど、最初だけ。

 

苗って何になるの?

田植え前のクイズ。こんなことを聞くと「え、何言ってるの?」って顔されることもある。

大事なことで、でも意外と分かってないことが多い。子どもと・・・あと、実は大人も、ね。

田植えしたい、って気持ちだけで田んぼに来て、これが何になるのか結びつかない人もいる。

「みんなが食べてるお米になるんだよね。」

って話すと、そうだよねって納得し、再確認できる。この苗がお米になるんだ、ってね。

 

1週間に何回、どのくらいお米を食べてる?

今の時代、別にお米にこだわらなくてもいいのかもしれない。

”ごはんが嫌だったら残せばいいし、パンやパスタを食べればいい。”

どこかで聞いたことのある言葉。都会の子が、こういう考えをしてしまうのが悲しかった。

「都会の子」とまとめてしまったのは、私が東京の小学校で働いていたからだ。給食で苦手なものが出たら泣く子もいた。食べきれなかったら「ごちそうさま」と言い、食缶に戻して終わるだけのこと。(そうじゃない給食指導をする先生もいっぱい見てきたのも事実。)

人ひとりの年間のお米の消費量はどんどん減っていて、お米の生産者も年々減少している。自国での農業の課題や限界を思い知らされる出来事も多いと感じる。

お米に限った話ではない。今、私・あなたがあたり前に食べている食べ物が、数年後にはあたり前に食べられなくなるかもしれない。そんな未来を想像してしまう。

是非、下の記事も参考に読んでほしい(2022年5月。)

食品ロス問題ジャーナリスト・井出留美さんの記事より

 

食料自給率をあげる方法

日本が、日本でまかなえる唯一の食料はお米なんだそう。その後に、鶏卵、野菜、馬鈴薯(じゃがいも)とつづく。自国生産のみのもので食事を摂ろうとすると、こうなるよっていう例がこちら。

農林水産省「食べもの」の話 P12より

 

ありえないようで、本当の話。

もしかしたら、裕福な家庭であれば毎日卵を食べることができるかも。だけど、平均するとカロリーを摂る方法は、お米と芋類に頼らざるを得なくなる。

 

食料自給率アップのための5つのアクション

1、今が旬(しゅん)の食べ物を選(えら)びましょう

2、地元(じもと)でとれる食材(しょくざい)を日々の食事にいかしましょう

3、ごはんを中心に、野菜をたっぷり使ったバランスのよい食事を心がけ、しっかり朝ごはんを食べましょう

4、食べ残しを減らしましょう

5、自給率向上を図(はか)るさまざまな取り組みを知り、試(ため)し、応援(おうえん)しましょう

農林水産省HPより

 

これらは、家庭でできることもたくさんある。でも、都会の人たちはそんなこと考える余裕がもてないよね。実際、私がそうだった。

今ならできる。四季がある日本には、旬がある。冬にじゃがいもを食べることがわるいことではないし、保存がきくものある。その時節に穫れるものをいただく方が自然だなって思う。

5つのアクション、みんなはいくつできてる?

 

 

INAKA PROJECT ができること

2015年、そこはただの荒れ地だった。

農家さんと協力し、田んぼを耕し、水を引き、種を蒔く。

 

2022年、荒れ地は田んぼになり、この土地に人が集まるようになった。

田んぼではお米が穫れ、春が過ぎたら野菜の収穫もはじまる。

 

私の中でのもやもやした気持ちを、少しでもみんなにシェアできたらいいなと思い関わりはじめた INAKA PROJECT 。

私自身、都会っ子の土嫌いだった。虫なんて今でも好きになれない。ファームに来て虫捕りに夢中な子どもたちのことを尊敬する。

虫が嫌いでも生きるために食べなくてはならないし、誰かが育てないと食べることはできない。生産者の想いに寄り添えられたらいいなって思って7年。

種を蒔いて芽が出て、根を張り、実がなる

 

農家さんからしたらあたり前すぎることを、少しでも自分の体験として重ねていきたい。自給自足とまでいかなくとも。

耕すところから自分でやって、実った作物を手でとって食卓に並べ、いただく。なんてシンプル、なんて素敵なことなんだろう。

 

田んぼから学ぶ

今年から INAKA PROJECT はメンバー制をとって活動している。メンバーと新しいことをしてみたり発見を共有したり、農業ってなにもかもが新鮮で楽しい!何年やってても、全く同じものなんてない。

昨年は畦道で泣いてるだけだった彼女も、今年は少しだけ田んぼに入れた。

ママに「苗くださーい。」て言われて、しっかり苗を渡すことができた。自然の中でこんな成長を感じられたら、なんか私まで嬉しい。

 

日本に住む私たちが、古来からずっとずーーっと作り続けているお米。これぞ、持続可能な農業。

 

 

おいしいってなんだろう?

 

そんなことをみんなと考えながら、私はここ見沼田んぼで、今年も米作りをする。

 

 


 

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